PRECIOUS DAYS 整理収納サポートメンバー
高齢者の片づけは本人の納得を得るまでに時間がかかります。私の母もそうです。何年もかけて少しずつ進めています。キレイな家にしたい気持ちはあるもののやはりもののない時代を過ごした年代であるため捨てることに抵抗があります。さらに平均寿命を過ぎた頃から気になる発言が増えてきました。
「かたづけて家がキレイになったらお迎えが来ちゃう。」
「家具を買い替えてももう何年も使えないからもったいない。」
現状を変えない理由が返答にに詰まるものに変わってきました。
次から次へと広がる要望
コロナ禍のなか、ひ孫が誕生しました。
私にとっては姪っ子の子どもです。余談ですが、姪っ子の子どもつまり兄弟姉妹の孫のことは「姪孫(てっそん)」と呼ぶそうです。今回初めて知りました。
外出自粛でしばらく会うことができませんでしたが先日やっと抱っこできる日が来ました。
これはチャンスとひ孫が来ても安心な空間作りに模様替えをすることを提案しました。するとはじめは渋っていたもののひ孫のためならと片付けが動き始めました。ひ孫効果は絶大です。
私の提案はソファーを買い替えることでした。ソファーを交換すると決めたとたん、ラグもクッションもこたつ、そしてダイニングテーブルの椅子カバーもと次々要望が出てきました。年末に大きな模様替えをすることになりました。
有効なお金の使い方
もったいないが口癖の母も今回は「いいお金の使い方をした」と大満足でした。
広々とした空間でひ孫が寝返りを見せてくれたこと。ゆったりとしたソファーでミルクをあげている孫の姿。笑顔が絶えない時間でした。
子どもの成長は早いので、あっという間にハイハイをし、掴まり立ちをするようになるでしょう。子どもに安全な環境をつくることは高齢者にとっても安全な場所になるはずです。ひ孫の成長とともに実家の片づけが進みそうです。片づけのきっかけは思わぬところにありました。