最近大きな地震が各地で起きています。私が住んでいる目黒区でも、5月5日の早朝は緊急地震速報のアラームが鳴り響きました。そのときはたまたま一度目が覚め、再びウトウトし始めたところで、すぐに飛び起きて玄関のドアを開けました。でもこれがぐっすり眠っている時間だったらどうでしょう。そこで以前から気になっていた、約1時間40分の池袋防災館のナイトツアーにメンバーの高橋と参加しました。今日は参加して気づいたことのお話です。
ナイトツアーと一般的な地震体験の違い
池袋防災館で毎週金曜日の17時と19時から開催されているナイトツアー。防災のイベントなどで見かける起震車や各所の防災館で行われている地震の体験は、起きている時間帯のダイニングテーブルに座っている設定が多いようです。でも、ナイトツアーの時間帯設定はツアーの名前通り夜眠っているとき。
スタートは過去の大震災・津波の映像で「その時何が起きていたか」を学びます。約20分の映像が終わると部屋から出て、体験コーナーのあるフロアに移動するのですが、受付をした時は明るかったロビーも通路も電気が消されてうす暗くなっています。18時前で外がまだ明るかったので、窓からの薄明りと映像を見る前にもらった小さなライトを頼りに移動。あと1時間遅いツアーだったらもっと暗い中を移動することになりますね。
移動後まずは地震体験コーナーに行きます。昼間の体験時にはダイニングセットが置かれているという揺れを起こすフロアにマットが敷かれ、そこに横になってからスタートします。
地震で火災が起きたときの正しい対処方
眠っている想定で体験した地震は震度6強でした。揺れが始まったら正座のような体制から頭をマットに付けて枕で頭をカバーするように教えてもらいました。自宅で掛布団があるならそれを頭まで被って保護するのもいいそうです。そして揺れが収まったら移動する。
地震体験の後は、夜間の地震で火災が起きた場合の消化活動と煙の充満した部屋を安全に抜け出す体験でした。
停電で外も室内も真っ暗な中で火災が発生。最初は周囲の人たちに応援や助けを求めるために、大声で「火事だ」と叫ぶ。次に消火器のある場所までいき、スクリーンに映し出された火元に向けて消火器を使う。最終的にうまく消えればいいけど、消えなかったときは自力で何とか消そうとするのではなく「迷わず逃げる」ことが命を守ることになるようです。
煙のコーナーでは火災の煙はあらゆるものが燃えて発生する煙は有毒なので、煙を吸い込まないように体を低くし、ハンカチなどで口と鼻を覆って進む体験をしました。
体験して身をもって分かったこと
私は地震が来ると恐怖と突然のことにビックリしてしまい、とにかく出口を確保しなくちゃとパッと動いてしまいがち。
でも震度6強では、横になった状態から体を起こし安全な姿勢に変えるのも簡単ではありませんでした。思うように体を動かすことが出来ないのです。寝ている所に倒れてくる家具や降ってくるように落ちるものがないことが、どれだけ身を守ることにつながるのかを実感しました。
消化活動では、消火器の中身がなくなっても消えない可能性があること、その場合は「迷わず逃げる」と聞いたとき、消火器を使えば火は消えると思い込んでいたことを痛感しました。
煙の中を歩くゾーンには一部外から中の煙の様子が見える場所があります。そこは床から80㎝と120㎝のところに印があって、80㎝以下の空間には煙が少ないことを目で見ることができ、姿勢を低くすることの重要性が納得できました。
実は消化活動も煙の中を歩く体験も今回が初めてではなかったし、日中の設定での地震体験をしたことははありました。でもどれも10数年前のこと。でも記憶が薄れてしまっていたことや、ネット状にたくさんある情報では分からないこともありました。さらに片付けの仕事を通じて、以前よりも防災を意識している今だから気付けたことがあるナイトツアーでした。
私自身、もしものときにどう行動するか、非常持ち出し袋に何を入れるか備蓄は何をどれだけ用意するか、ローリングストックをどう管理するかなど決められない時期がありました。
ネットで調べるけど、用意するものリストや準備しておくといいものなどがたくさんあって返って迷う。非情持ち出し袋にこんなに入るのかな、地震と水害の備えの違いは何だろう、自分の家族構成に合っているのか、など次々と疑問がでてきて結局何もできず先送りしていました。またとりあえず非常持ち出し袋はあるけど中身を見たことはない、そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もしものときは突然やってきます。今より早いときはありません。あなたにも「非常持ち出し袋・防災備蓄を整えるセミナー」で1日も早く安心できる準備をして、不安やモヤモヤを手放していただけると嬉しいです。
6月25日(日)10:30~12:00
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