【一富士だけじゃない】いい初夢をみるおまじない

地方により言い伝えは違うこともありますが、一般的には初夢は「1月2日の夜に見る夢」と言われています。
私は15年間「すばなし」というおはなしを語る語り手をしていました。毎年この時期になると必ず語る初夢の話を思い出します。

一富士・二鷹・三茄子

一日の夜に宝船や富士・鷹などの絵を紙に書いて枕の下に入れて寝るといい夢が見られると伝えられています。

縁起の良いものを枕の下に入れて寝るのですが、縁起の良いものというとどんなものを思い浮かべでしょうか？

宝船・七福神・鶴・亀・鯛・だるま・ひょうたんなどなどたくさん思い浮かぶと思います。

一富士・二鷹・三茄子（いちふじ・にたか・さんなすび）もよく耳にする縁起物のひとつです。
この先四・五・六があるのはご存知でしょうか？

四扇・五煙草・六座頭

「しおうぎ・ごたばこ・ろくざとう」と読みます。

一富士と四扇は末広がりを意味しています。
二鷹・五煙草は高く上に上がるもので運気上昇を表し、
三茄子・六座頭はどちらも毛がないことから怪我がないという家内安全を願ったものです。
座頭とは頭髪を剃った盲人で琵琶三味線で弾き語りをした人です。

また、
七丁髷・八薔薇・九歌舞伎（しちちょんまげ・はちばら・きゅうかぶき）と続く説もありますが、これは後々作られたもので昔の文献にはないとも言われています。
この先はご自分の家庭専用の縁起物を付け足しても良いですね。

初夢の回文歌

宝船に記された文は上から読んでも下から読んでも同じに読める回文で和歌の一首です。

なかきよの　とおのねふりのみなめさめ　なみのりふねの
おとのよきかな

（長き夜の　遠の眠りの皆目醒め　波乗り舟の　音の良きかな）

この回文を紙に書いて枕の下に入れて寝るとよいとも言われていますので、墨をすって綴るのも正月ならではかもしれません。
絵が苦手な人にはことらもオススメです。

いい夢を見たら

いい夢は人に話すな、話すと叶わぬ。
悪い夢は話すと悪いことが消える。

と言われているので、良い夢を見たら心の中にしまっておいてくださいね。悪い夢は私がお聞きします。

今年は一日に参拝すると宝船の絵をいただける神社が隣町にあるという情報を得たので、私はそこへ出向いて宝船を枕に下に入れて寝ることにします。

いい初夢が見られますように。