「先日のPRECIOUS LIVEはゲストをお迎えして「どうしたらいいの?実家の片づけ」と題してお送りしました。私たちは親に自ら片づけてほしい!そう願いますがじゃあ、親はどんな時に「片づけよう」と思うのでしょうか?4年前に亡くなった母を思い出していました。
母が片づけに目を向けたとき
ライブでは認知症のお母さまとの片づけエピソードをお話しいただきました。「不」をとりのぞくということがとても印象に残りました。私の母は小さい頃から難病をわずらっていましたが、仕事、結婚、子育てを全力でしてきました。料理が大好きで季節の料理、郷土料理と実家の食卓はつねに母の手料理がならんでいました。病状が悪化し、入退院をくりかえすようになってから1年半で旅立ちました。
私の母は、いつも全力投球でしたが、だんだんできないことが多くなっていきました。大好きな料理もできなくなり、することも、できることも少なくなってきて片づけを始めました。
一時帰宅は片づけ時間
実家はスッキリしているというより、ギューギューに各所に物が詰まっている状態でした。私が「これ使わないから捨てる」といっても「使うかもしれないし、お母さん使うから」と持って行ってしまう感じでした。そんな母ですから、たくさん洋服をもっていましたが、安いものやお下がり、もらい物が多かったです。
あれだけ捨てなかった母が「いつか着るととってあったけど、そんな時はこなかったわ。」といって今後も着られそうな服とお気に入りだけを残して全て処分していました。靴もデザインによって履く動作が困難なものもあり、数足を残して処分していました。他にもキッチンのお皿、料理の本も処分していました。
動けるときに親子で片づけ
母には結婚してからずっとつけていた献立カレンダーがありました。私が気がついたときには数年分しか残っていませんでした。私は献立カレンダーを形見として手もとに置いています。母と娘、手もとに残したいものも違うので一緒に向き合うことができればよかったかなと思っています。
母は最期のおうち時間を片づけについやしていました。体調もどんどん悪化していったので家すべてを見直すことはできませんでした。母がしたいことなので見守っていましたが、元気なときに物を減らしていれば、違うことに時間を使えたのかなと娘としては思います。処分の山をみながら「こんなにゴミと暮らしていたのか」という母の言葉も印象的でした。