5年前の「耳下腺腫瘍」について週に一度のペースで書いています。
前回までのことはこちらから → 耳下腺腫瘍
※2011年のことです。現在私は元気です。
入院6日目
術後4日目の午前の診察でようやくドレーンを外すことができました。
ドレーンパックの中に溜まる液体の量が基準以下になれば医師からOKがでます。
このパックは透明ですが、普段は首から下げる布製のバッグ(術後にもらえます)に入れているので、他の人からは見えません。
ドレーンが付いていても痛みはないけれど、とにかく邪魔だし、何かにひっかけて引っ張ってしまったら・・・が怖い。
ようやく外れて一安心。
はずす作業は自分では見えませんが、パチンパチンパチンと糸を切ってさっと抜いて(?)あっという間に終わりました。
痛みもなかったです。
ガーゼをつけて傷口を保護して終了。
その時医師から「今日から髪を洗っていいですよ」と言われました。
4日ぶりの洗髪
さて午後はシャワー室の空きをみて予約。傷が気になるけどシャワーは気持ち良かった!
ガーゼが濡れてしまったので看護師さんに交換をお願いしたら
「え??頭洗ったんですか??」とびっくりされ、私も「先生がいいって言ったから・・・」と返事をしましたが、慌てて朝ドレーンを抜いた医師とは別の若い医師がとんできて
「頭を洗うというのは看護師に洗髪をしてもらうということだと思います。」と。
そんな・ーーーー「髪を洗っていいよ」って言われても看護師さんに洗ってもらうなんて発想もなかった^^;。
まあ、洗ってしまった(傷口にシャワーがかかったこと)は仕方ない。
ガーゼ交換をしてもらってその場は終了。結局問題なかったです。
でも改めて意識してみると看護師さんに頭を洗ってもらっている患者さんは多かったです。
私は翌日以降も「あ、下村さんはもう自分で洗えるものね」とサクッと言われました。
ちょっと損した気分(笑)
退院
こんな感じで麻痺も出ず、経過は順調で10日後に退院することになりました。
1週間後の外来の予約を取り、ナースステーションで医療保険用の診断書を受け取って、入退院センターでチェックアウトをするかのように手続き精算し無事退院しました。
夫が車で迎えに来てくれていたので帰りにスーパーで買い物。
入院中はとても身体に良さそうなものばかり食べていたから、ジャンクフードが食べたくてカップ焼きそばとビールを買って帰りました。
しかし10日間とはいえ病棟の限られたスペースしか動いてなかったこと、そして口が大きく開けられなかったので食事がうまくできず体重が数キロ減ってしまったことで、人混みを歩くとすごく疲れました。
10日間の入院の意味
退院の翌日は娘の部活動の演奏会でしたので、江東区の自宅から埼玉まで電車で移動。
まず自宅最寄り駅まで自転車で行くのですが、そこでぐったりして、駅のホームで少し休憩。
電車のなかではシルバーシートのお世話になりました。
元気な時にはなんてことない乗り換えも一苦労。
予定より一時間遅れて会場到着です。
帰りは娘が一緒だったので不安は少し和らぎましたが、行きは倒れたらどうしよう・・・と思うくらい疲れました。
今回の入院期間は10日間。
最後の数日は痛みも点滴もなく「なんで入院しているんだろう?」くらいの気持ちでしたが、身体にメスを入れる、全身麻酔を数時間することの身体へのダメージってやはり相当あるんですね。
10日間入院していた意味がわかりました。
退院後診察
さて退院1週間後外来で診察を受けました。傷口もきれいになっていて、手術で取り出した腫瘍とその周辺の組織検査も問題なし。
「もうこれで終わりです」と医師にあっさり言われました。
最後にそういえば聞いてみたかった「どうして全身麻酔だったのですか?」と部分麻酔ではなかった意味を聞きました。
医師の答えは「とても繊細な手術なのでからだが一ミリでも動くと麻痺につながるから」ということでした。
2月に病気がわかってからちょうど半年。勢いに任せて手術が終わり退院しました。
私の場合、手術をすれば命に関わる病気ではありませんでしたが、顔に大きな麻痺が残るリスクが高かったことでとても悩みました。
今はもちろん「手術してよかった」と思っていますが、大きな麻痺が残っていたらどうだったんだろう?
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